2024年2月15日(土)、「マリンチャレンジプログラム2024 全国大会 〜海と日本PROJECT〜」を開催しました。本大会では、2024年8月に5つの地区ブロックで開催された地方大会にて全40チームの中から選抜された15チームによる口頭での研究発表が行われました。発表した15チームより、審査によって最優秀賞および各賞を決定しました。 また、本大会では2024年度に実施した共同研究プロジェクトに参加した10チームによる研究ピッチとポスター発表も行われました。当日は発表者、研究チームのメンバー、研究コーチなど、188名が参加しました。
<概要>
大会名:マリンチャレンジプログラム2024 全国大会〜海と日本PROJECT〜
日時:2025年 2月 15日(土) 10:00 ~ 17:00
場所:TKPガーデンシティPREMIUM東京駅日本橋
(〒103-0027 東京都中央区日本橋3-11-1 HSBCビルディング 5階 )
内容:マリンチャレンジプログラム2024の地方大会で選出された次世代研究者15名による研究発表、共同研究プロジェクトの採択チーム10件による研究発表、発表者・来場者とのポスター交流会
発表テーマおよび各賞は以下の通りです。
No. | 研究テーマ名 | 研究代表者 | 所属 | 都道府県 | 受賞結果 |
1 | 生物分解できる漁網の研究 ~キチン繊維の可能性~ | 中川 葵 | 北海道浦河高等学校 | 北海道 | |
2 | クサイロアオガイにおける幼生から稚貝への変態を促進する要因 | 石川 愛実 | 宮城県古川黎明中学校・高等学校 | 宮城県 | |
3 | 沖縄産サンゴにおける刺胞毒の調査とパリトキシンの謎 | 鈴木 雅人 | 早稲田大学高等学院 | 東京都 | 最優秀賞 |
4 | ネズミザメ科2種における三日月型尾鰭への発達過程 | 吉澤 慶 | 浅野学園 | 神奈川県 | |
5 | 海の環境に配慮したタコの陸上養殖に向けた基礎研究 | 森本 悠矢 | 浦和実業学園高等学校 | 埼玉県 | |
6 | 雨降って地崩れる ~小河川内での土砂移動の把握に向けて~ | 勝谷 恵伍 | 浜松学芸高等学校 | 静岡県 | |
7 | チヌはどのような要素を見て餌が本物だと判断しているのか。 | 坂田 健人 | 関西学院千里国際高等部 | 大阪府 | |
8 | スズキの捕食行動における利きはいつ、どのように獲得されるのか | 山下 明徳 | 姫路市立飾磨高等学校 | 兵庫県 | |
9 | シナヌマエビはなぜ体色変化するのか? 〜その要因と効果の検証〜 |
井芝 悠貴 | 西大和学園高等学校 | 奈良県 | JASTO賞 |
10 | ギギ(ナマズ目;ギギ科)の形態的差異とその検討 | 吉郷 飛翠 | 星槎国際高等学校広島学習センター | 広島県 | |
11 | イカから出る廃棄物の再利用法~イカでイカを釣る~ | 松永七海 | 山口県立徳山高等学校 | 山口県 | 日本財団賞 |
12 | 日本に生育する海浜植物7種の海流散布適性の推定 | 細川賀史 | 香川県立観音寺第一高等学校 | 香川県 | |
13 | 愛するメダカを守り隊 | 菅 道大 | 長崎県立島原高等学校理数科 | 長崎県 | |
14 | 世界一美味しい八代海のアサリの増産を目指して | 浦川 恵祐 | 熊本学園大学付属高等学校 | 熊本県 | |
15 | カワリヌマエビ属に共生するエビヤドリツノムシ2種の生息状況 | 矢立 唯真 | 熊本県立東稜高等学校 | 熊本県 | リバネス賞 |
<受賞結果>
最優秀賞
「沖縄産サンゴにおける刺胞毒の調査とパリトキシンの謎」
鈴木 雅人 早稲田大学高等学院
<受賞理由>
飼育界でメジャーなマメスナギンチャクは、強力な毒パリトキシンを持っているのではないかという仮説を立て、自分で実験手法から検討し、マメスナギンチャクは複数の毒をもつという考察に至りました。このサンゴの毒というところの着眼点と大学を巻き込んで研究を進めて成果を出したところに熱意を感じ、最優秀賞を贈りました。
日本財団賞
「イカから出る廃棄物の再利用法~イカでイカを釣る~」
松永七海 山口県立徳山高等学校
<受賞理由>
日本財団は社会的に貢献できるという部分を非常に重要視しています。このテーマは、短期間の中で最終のプロダクトまで持ってきた流れを評価しました。
JASTO賞
「シナヌマエビはなぜ体色変化するのか?〜その要因と効果の検証〜」
井芝 悠貴 西大和学園高等学校
<受賞理由>
エビのオスとメスを区別するといった、当たり前のようなことをポイントを抑えて研究していました。その部分を今回は評価しました。
リバネス賞
「カワリヌマエビ属に共生するエビヤドリツノムシ2種の生息状況」
矢立 唯真 熊本県立東稜高等学校
<受賞理由>
まだ詳しい生態がわかっていない、エビの表面に付着するエビヤドリツノムシについて、条件を何パターンも検証していました。直接的に観察できないものに対して情熱を持って取り組んでいるので、応援していきたいと思いました。
15件の口頭発表の審査は、以下の審査員の皆さまにご協力いただきました。
氏名 | 所属 | 肩書 | |
審査員長 | 岡崎 敬 | 株式会社リバネス 製造開発事業部 | 部長 |
審査員 | 矢ヶ﨑 一浩 | 日本財団 海洋事業部 | 海洋環境チーム |
審査員 | 都筑 幹夫 | 一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構 | 代表理事 |
審査員 | 木村 妙子 | 三重大学 生物資源学部 生物資源学研究科 | 教授 |
審査員 | 石田 拳 | 海洋研究開発機構 (JAMSTEC) 地球環境部門 海洋生物環境影響研究センター 海洋環境影響評価研究グループ |
特任准研究員 |
また、当日はマリンチャレンジプログラム 共同研究プロジェクトに参加する10チームもポスター発表を行いました。
<共同研究プロジェクト参加チーム>
No. | 研究代表者氏名 | 所属 | 都道府県 |
1 | 水野 智 | 東北学院中学校・高等学校 | 宮城県 |
2 | 得能 輝信 | 岩瀬日本大学高等学校 | 茨城県 |
3 | 長島 梨邑 | 千葉県立印旛明誠高等学校 | 千葉県 |
4 | 伊藤 晴哉 | 山手学院高等学校 | 神奈川県 |
5 | ウィジー 大優 | 愛知県立岡崎東高等学校 | 愛知県 |
6 | 山本 梨緒 | 英心高校 | 三重県 |
7 | 長浜 大樹 | 大阪府立住吉高等学校 | 大阪府 |
8 | 赤穂 英斗 | 神戸市立六甲アイランド高校 | 兵庫県 |
9 | 澤村 勇斗 | 高知県立須崎総合高等学校 | 高知県 |
10 | 下地 亮真 | 宮古島市立鏡原中学校 | 沖縄県 |
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共同研究プロジェクト参加チームのピッチの様子 | 共同研究プロジェクト参加チームのポスター交流会の様子 |
◎マリンチャレンジプログラムについて
マリンチャレンジプログラム2024の実施概要や全国の採択チーム・研究テーマ一覧は、Webサイトからご覧いただけます。マリンチャレンジプログラムは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環で行っています。
URL:https://marine.s-castle.com/
<お問い合わせ先>
株式会社リバネス 担当:吉川、橋本
Email: [email protected] Tel: 03-5227-4198