2024年2月18日(日)、「マリンチャレンジプログラム2023 全国大会 〜海と日本PROJECT〜」を開催しました。本大会では、2023年8月に5つの地区ブロックで開催された地方大会にて全40チームの中から選抜された15チームによる口頭での研究発表が行われました。発表した15チームより、審査によって最優秀賞および各賞を決定しました。 また、本大会では2023年度に実施した共同研究プロジェクトに参加した8チームによるポスター発表も行われました。当日は発表者、研究チームのメンバー、研究コーチなど、156名が参加しました。
<大会概要>
大会名:マリンチャレンジプログラム2023 全国大会〜海と日本PROJECT〜
日 時:2023年2月18日(日)10:00~16:30
場 所:AP浜松町(東京都港区芝公園2丁目4−1 芝パークビル B館B1F)
参加者:全国大会選出チーム15チーム、共同研究プロジェクト参加の10チーム、審査員、研究コーチ、見学者
内 容:マリンチャレンジプログラム2023の地方大会で選出された採択者15名による研究発表、共同研究プロジェクトの採択チーム10件によるポスター発表、発表者・来場者とのポスター交流会
主 催:日本財団、一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構、株式会社リバネス
発表テーマおよび各賞は以下の通りです。
No. |
研究テーマ |
発表者 |
所属 |
都道府県 |
受賞結果 |
1 |
オオグソクムシの長期的な飼育による行動の規則性の解明 |
杉田 桜巳 |
浅野中学•高等学校 |
神奈川県 |
JASTO賞 |
2 |
発光バクテリアの発光強度の関係 |
大友 菜結 |
宮城県古川黎明中学校・高等学校 |
宮城県 |
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3 |
温度差発電で省エネ船舶を実現! |
麻生健太 |
愛媛県立今治北高等学校 |
愛媛県 |
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4 |
カルシウムがザリガニに与える影響 |
藤山 慶人 |
佼成学園高等学校 |
東京都 |
最優秀賞 |
5 |
ウニ類の認識と学習 |
伊藤 和哉 |
熊本県立済々黌高等学校 |
熊本県 |
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6 |
天降川水系における外来ヌマエビの分布と生態 |
當山 哲 |
国分高校 |
鹿児島県 |
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7 |
光エネルギーを利用した海洋性細菌の色素変化 |
門田 未来 |
愛媛大学附属高等学校 |
愛媛県 |
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8 |
山口県の漂着ゴミ調査~プラゴミからカブトガニと鳴き砂を守れ~ |
國弘 崚平 |
防府市立国府中学校 |
山口県 |
リバネス賞 |
9 |
香櫨園浜の沿岸・河川域における水中細菌の季節ごとの変化 |
大橋 蓮 |
兵庫県立芦屋国際中等教育学校 |
兵庫県 |
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10 |
浜名湖の渦潮は小粒でもぴりりと辛い ~渦潮が生じる地形要因と潮汐リズムの解明~ |
勝谷 恵伍 |
浜松学芸高等学校 |
静岡県 |
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11 |
メキシコサンショウウオの睡眠パターン解明による絶滅の抑止 |
五十嵐 龍翔 |
学校法人羽黒学園 羽黒高等学校 |
山形県 |
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12 |
アマモ醤油〜ジャマモと呼ばれる海草の可能性〜 |
平岩 恋季 |
岡山学芸館高等学校 |
岡山県 |
日本財団賞 |
13 |
りんくうビーチの水質改善 |
渡邉 紗良 |
愛知県立半田高等学校 |
愛知県 |
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14 |
海綿動物と共生している微生物の抗真菌作用について |
加瀬 晴香 |
公文国際学園高等部 |
神奈川県 |
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15 |
海水生魚食魚であるスズキに右利き・左利きは存在するのか!? |
奥田 蒼史 |
姫路市立飾磨高等学校 |
兵庫県 |
<受賞結果>
最優秀賞
「カルシウムがザリガニに与える影響」
藤山 慶人 佼成学園高等学校
<受賞理由>
ザリガニの胃石に気づいてから仮説を立て、クリアに証明するための検証を地道に積み重ねたサイエンスの王道をゆくアプローチだった。質疑応答もすばらしく、的確に受け答えしてくれていた。今後、ぜひ仲間を見つけて研究を進めてほしい。また、淡水性生物での発見を海洋生物でも応用するなど、淡水環境と海を行き来する研究者になってほしい。そういった期待を込めての選出となった。
日本財団賞
「アマモ醤油〜ジャマモと呼ばれる海草の可能性〜」
平岩 恋季 岡山学芸館高等学校
<受賞理由>
アマモから醤油を作るという着想に感心した。日本は広くアマモ場が存在する海草大国。他の地域を巻き込める可能性があり、また、海外にも広げることができるのではと思った。岡山県に「ひなせうみラボ」という海洋教育拠点を日本財団で設置した。この施設もぜひ活用してほしい。
JASTO賞
「オオグソクムシの長期的な飼育による行動の規則性の解明」
杉田 桜巳 浅野中学・高等学校
<受賞理由>
オオグソクムシに対する愛情が表現できており、素晴らしかった。科学的に実験用流路を設計し、事前に水中での物質の拡散状況をきちんと検証した上で実験系を作り上げていた点を評価した。
リバネス賞
「山口県の漂着ゴミ調査~プラゴミからカブトガニと鳴き砂を守れ~」
岩田宗一郎 防府市立国府中学校
<受賞理由>
マイクロプラスチックでこういった課題があることを初めて知り、教材化して普及啓発ができると良いと思った。質疑でも聞かせてもらったが、鳴き砂海岸は日本だけではなく、海外にもあるとのことなので、鳴き砂を活用した教育プロジェクトにいっしょにチャレンジしたい。
発表した15チームと審査員
15件の口頭発表の審査は、以下の審査員の皆さまにご協力いただきました。
|
氏名 |
所属 |
肩書 |
審査員長 |
武田 隆太 |
株式会社リバネス 国家政策研究センター |
センター長 |
審査員 |
海野 光行 |
日本財団 |
常務理事 |
審査員 |
渡辺 謹三 |
一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構 |
理事 |
審査員 |
岩田 容子 |
東京大学 大気海洋研究所 海洋生物資源部門 |
准教授 |
審査員 |
小山内 崇 |
株式会社シアノロジー |
代表取締役 |
また、当日はマリンチャレンジプログラム 共同研究プロジェクトに参加する10チームもポスター発表を行いました。
<共同研究プロジェクト参加チーム>
No. |
代表者 |
所属 |
1 |
泉山 菜摘 |
青森県立名久井農業高等学校 |
2 |
藤井由紀子 |
秋田県立秋田高等学校 |
3 |
鈴木 大輝 |
土浦日本大学高等学校 |
4 |
栁原麻子 |
千葉県立船橋高校 |
5 |
太田湊馬 |
金沢高校 |
6 |
久保祐輔 |
東海大学付属相模高等学校中等部 |
7 |
鈴木 孝志朗 |
福井県立藤島高等学校 |
8 |
小熊一輝 |
神戸市立科学技術高等学校 |
9 |
松尾美利 |
近畿大学附属広島高等学校福山校 |
10 |
加藤千夏 |
佐世保工業高等専門学校 |
共同研究プロジェクト2023の参加チーム
◎マリンチャレンジプログラムについて
マリンチャレンジプログラム2023の実施概要や全国の採択チーム・研究テーマ一覧は、Webサイトからご覧いただけます。マリンチャレンジプログラムは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環で行っています。
URL:https://marine.s-castle.com/
<お問い合わせ先>
株式会社リバネス 担当:仲栄真、吉川
Email: [email protected] Tel: 03-5227-4198