河川を遡上するカニであるモクズガニ(上海ガニの仲間)の漁獲量の減少の原因が、河川に設けられた堰にあるのではないかという仮説のもと、高校生と中学生のチームが野外観察と室内実験の両面から研究を進めています。
新型コロナウイルスによる外出自粛や大雨の影響で、室内実験用の十分な数の実験個体を捕まえられないという危機に直面していましたが、地元の水産試験場のご厚意により貴重な実験個体を分与してもらえることになりました。これまでの水槽実験では、モクズガニはゴム製のラバー堰を乗り越えることができないという感触は得ています。これから実験回数や、扱う実験個体数を増やして自分たちの結果を確認していくとともに、ラバー堰をどのように改良すればモクズガニが遡上できるようになるのか、河川開発に有用な提言ができるまで研究を高めていってくれるのではないかと大きく期待しています。
アドバイザー:高堂将広