謎に満ちた海の生物であるオタマボヤの生態に迫るべく、3校合同チームが奮闘しています。昨年のマリンチャレンジでは、海にたくさんいるはずのオタマボヤを思うように採取できず涙を飲みましたが、今年はなぜ研究チームの活動する海では採取できないほどに少なくなっているのかに興味を持って研究しています。特に、生物に毒性のある硫化水素の関与を疑っています。
今回の実験では、硫化水素濃度の異なる複数地点からオタマボヤを採取し、その行動を観察しました。また、硫化水素を多く含むヘドロをオタマボヤの水槽に入れ、その反応を観察しました。両実験とも、オタマボヤが硫化水素を嫌がっているとのチームの仮説を支持する結果が得られています。現時点ではまだオタマボヤの行動の理由が硫化水素だと断定することはできませんが、今後それを確かめる実験を進めていってくれるものと期待しています。
(アドバイザー:高堂)