2019.07.21

【オタマボヤ合同研究チーム】_アサリとオタマボヤの生態系

観察対象である海の生き物、オタマボヤを安定的に分与していただけるようになり、着々と観察を進めています。オタマボヤは自身の持つろ過装置である『ハウス』を定期的に作り変えるため、古くなったハウスを排出しますが、これがマリンスノーとなり、海底の生き物の栄養源となると言われています。研究チームはこのことに着目し、実際に自分たちの目でアサリにハウスが摂食される様子を観察しようとしています。しかし、短い観察時間内ではアサリがハウスを食べたかどうかが偶然に左右されるのではないかと考え、デジカメと顕微鏡を組み合わせた、新たな観察システムを立ち上げ、長時間の観察を可能にしようとしています。また、アサリがハウスを摂食したことを裏付けるため、ハウスを蛍光塗料などで着色し、その色素がアサリの体内に移動したかを観察しようというアイディアを考えつきました。
 さらに、オタマボヤの健康状態を変化させることにより、ハウスをより多く生産するようになるのではないかと考え、人間のサプリメントとしても使われる葉酸や乳酸菌をオタマボヤに与える実験も進めています。
 両実験とも結果が出てくるのはこれからですが、謎に包まれたオタマボヤの生態に一筋の光が照らされることを楽しみにしています。

海と日本PROJECT
このイベントは、海と日本PROJECTの
一環で実施しています
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