2023.07.13

【宮城仙台第三】4回目

この面談の前に担当の先生から実験魚が死んでしまうという悲報を受け取った。新たに実験を追加して行うことは、地方大会までにはどう考えても無理である。しかし、できないことがないわけではない。とりあえず、生きている唯一の魚を使って、追加の実験をしてみることを提案していた。今回のミーティングでは、その成果の発表から始まった。ここまでの実験では、チゴダラ に色付きの餌を覚えさせることをしてきたが、これを明らかにするには匂いで餌を選んでいる可能性を検討しないといけない。臭いに対する選択の実験を行なってもらったところ、期待と反して魚は色でなく匂いで餌を選択していそうな結果がでてしまった…。研究は常に期待を裏切る恐れがあるものである。しかし、必ずしもネガティブにとらえる必要はない。チゴダラ という魚は、深い暗闇で生活する魚である。そう考えると、視覚情報ではなく臭い情報を頼りにするという結果は、生態学的には面白いととれる。新しくでてきた成果をもとに、生徒には考察してもらうこととなったが、思いの外生徒はその事実を受け止めていて、研究をとても理解していることが実感された。ただ、ここから地域大会にむけて成果をまとめる必要がある。ここからはSlackで議論を重ねて、予想外の結果から新たなチゴダラ の魅力を伝えるようにしていきたい。(高橋宏司)

海と日本PROJECT
このイベントは、海と日本PROJECTの
一環で実施しています
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