2023.07.03

【山形県立米沢興譲館高等学校】3回目

ある教授が「研究を考える際に大事にすべきは”スケール感”だ」と仰っていました。昨今、ドローンや環境DNA等、前より高い解像度、精度でデータを得られるようになりました。便利な反面、得られたデータの解析方法、活用方法など別の課題が出てきます。必要とした情報だけ得られれば本来は満足なはずですが、他の要因も考慮すると手間もデータも増えてしまう。環境科学分野ではこのような高精度(狭い範囲の情報)↔広範囲(低解像度の情報)のトレードオフ問題に良く直面していると感じます。色んな要因を検討する事も研究の醍醐味ですが(私はこちら側の性分です)シンプルに考え、本質の筋を通すのも科学では大事なことです。今は皆さんの研究のコアとなる塩基配列が分かって安堵しているところですが、今後研究を続けられる際には是非多面的に要因を考えつつ、着目する事物のスケール感も意識していただければ、違った発見が在るかもしれませんね。(今川知美)

海と日本PROJECT
このイベントは、海と日本PROJECTの
一環で実施しています
PAGE TOP