陸水環境に生息する魚類の腸管に寄生する扁形動物門吸虫類の生活環を、遺伝子マーカーを利用して解明する。本研究では、調査河川で確認できる吸虫類はカワニナからヌマエビ類に移動し、最終的に魚類の腸管に寄生して産卵するという生活環をもつという仮説を立てている。寄生虫は形態学的な種同定が中心であるため、形態が曖昧な幼生の種同定は大変困難である。そこで本研究では、形態が明確な吸虫の成虫の塩基配列をもとに特異的なプライマーを作り、中間宿主候補の無脊椎動物から採取した寄生虫のDNAをPCR法で増幅し、サンガーシークエンス法にて配列を確認することで吸虫の幼生の種同定を行おうと考えている。
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